2004年 作品
- 世界の屋根
ブラックバスボール
種

大西恵個展 ~世界の屋根~
2004年10月18日・19日
会場/成安造形大学 シミュレーションルーム


世界の屋根
2004 年
本・本棚
※気になる画像をクリックしてください



ブラックバスボール
2014年
外来魚・水

ブラックバスボール
2015年
外来魚・水・展示台
琵琶湖には釣った外来魚を湖に戻してはいけないという事で、釣った外来魚を入れる「外来魚BOX」という箱が設置されています。初めてそれを見た私は、琵琶湖本来の生態系が崩れるとはいえ、外来魚を連れてきてその原因を作ったのも人間なのに、外来魚の命をごみの様に扱う人間の勝手さに怒りがこみ上げてきました。 後日外来魚BOXを扱っている守山漁業協同組合さんを訪ね、私の意見を伝えました。そこで分かったことは、外来魚BOXの中の外来魚の行く末は、ごみとして処理されるのではなく、粉状にして農作物等の肥料に使われることと、漁師さんの考えでした。 漁師さんは「魚を釣って食べることに関しては魚の命を粗末に扱っているとは思わない。問題は魚を釣ることを遊びにしている人たちだ。魚を釣ってかわいそうだから元の場所に戻す、それ自体が命をもてあそんでいる事だという事に誰も気が付かない。」と言っていました。
作品は外来魚BOXの中に入っている外来魚を丸めて団子状にしたものです。一見子供の作る泥団子だけど凄まじい異臭を放ちます。それに引き寄せられた人たちに、今回琵琶湖の外来魚に対して考えた事や学んだことを私が語り、伝えます。
種
2004 年
1020×30×30(㎜)
ティッシュ・思い出のもの
私はティッシュを真っ白で清潔なものと考えています。私はティッシュに何でも包み、捨てます。枯れた花、虫の死骸、落ちてしまって食べられなくなった食べ物、自分から出た液体、直接触りたくないから、これ以上見たくないからという理由で包みます。ティッシュに包まれたものたちはいわゆるゴミで、汚れです。しかしそれらは本当に汚れているのかという疑問もあります。
ティッシュに包まれた人の大きさぐらいの立体物がある。それにスーツを着た人物(私)がやって来て如雨露で水をかける。人物は水に濡れてグチョグチョになった立体物を寝転んで抱いたりゆすったりじゃれたりして、ティッシュの部分を一つ一つはがしていく。立体物からは、おもちゃや子供の頃集めていたものがこぼれ出る…。
この作品では、子供の象徴であるものをティッシュで包みました。大人になるためには子供の自分を埋葬する必要があると考えます。